「みんな心配してましたよ」


その声は私を落ち着かせてくれた。


どこかで、聞いたことがある声。


私は何か、大事な事を忘れている気がする‥‥


でも‥‥わかんないよ‥‥




その時から私が不安になる度、その声が聞こえてくるようになった。


誰なの‥‥?



「一さん‥‥」


いつもの声が、今日は苦しそうに私を呼んだ。


なんでそんなに悲しそうなの‥‥?


いつものように優しく話してよ‥‥。



「早く‥‥起きてください‥‥。


僕は、一さんに会いたいです‥‥。」


私に‥‥?


私に会えないからそんなに悲しそうな声をするの?


私も‥‥あなたに会いたい‥‥。