「あっ、琴美ちゃんちょっといい?」


そう言って香織ちゃんが私の元に駆け寄ってきた


今はあんまり関わりたくないんだよな‥‥


でも断るわけにもいかず、了承した


そして、香織ちゃんに連れてこられたのは今はもう使っていない空き教室だった。



「琴美ちゃん、私ね中村くんと付き合ってるの」



中に入った途端いきなりそんなことを言ってきた。


私は何も言えずに黙って次の言葉を待つ。



「それでさ、もう中村くんに近づかないでくれない?」


「え‥‥」


どうして、香織ちゃんがそんなことを言うのだろうか



「私以外に中村くんの近くに女の子がいるの、嫌なんだよね」



笑顔でそう言う香織ちゃんは悪魔にも見えた