プールサイド ラプソディ

うっ…


『うるさいっ!俺だって…』


『何?泳げるようになる、って。夜な夜なコッソリ練習してるくせに…まったく上達してないじゃん!!』


『いや、それは…』


『しかも大樹くんに教えて貰ってるんでしょ?それでも泳げないって…』


『うるさい、うるさい、うるさい~!』


完全に押し負けてしまった俺は、夏実の頭を強引に自分の方へと引き寄せた。


そして遮るようにその口唇を塞ぐと、


『お前、ほんとムカつく…』


小さく呟いた。