プールサイド ラプソディ

夏実は俺を見下ろしながらふっと苦笑いを浮かべた。


そしてはぁっと大きなため息を吐くと、


『あたし、泳げない人、嫌い…だったはずなのに…』


小さく呟いた。


『俺…泳げるようになるかなぁ?』


俺は夏実を見上げなが首を傾げた。


すると夏実は、顎に手を添えながら眉間に皺を寄せると、


『う~ん…あんだけ練習して無理なら、たぶん…』


語尾を濁してしまった。