プールサイド ラプソディ

『でっ、話ってなぁに?』


『えっ…えっと…』


髪までビショビショの夏実は俺を覗き込みながら上目遣いで訊ねてきた。


がっ、突然の夏実の出現に十分な心の準備が出来ていなかった俺は、そんな夏実を直視することができず、プイっと顔を背けるとそのまま口ごもってしまった。


やっぱ…告白なんて無理だよなぁ。


夏実、カワイイし…


俺、フラれんの目に見えてんじゃん。


『なんでもねぇよっ!ばぁ~かっ!!』


俺は夏実に背を向けると、プールサイドへ向けて水の中を歩いた。


すると…


『うおっ!…って、お前、また…』


『陸人、あたしのこと…好きなんでしょ!!』


突然、夏実が後ろから抱きついてきた。