黒のパステルで

夜空を 描いて

闇に照らされた

自分に

照らす 星を

いつまでも…

金色の パステルで

描いていこう… ♪



「~♪~~♪」

こんな感じかな!!

「なかなか良いかも♪」
私はノートに書いた詩を
最初から見直す。

さらさらと書かれた詩は
もう何個目なんだろう。
何にも嫌な事を忘れて、
自分の世界を作ってく、
そんな時間が大好き。

「って、現実逃避場合じゃないよなぁ~。」

「また書いてるんか。大丈夫かよ?」

私はとっさにノートを閉じた。

急に出てこないでほしい…。
私は声がした後ろを見た。

呆れた顔で立っていた。
ムカつくなぁー…。

「…何?お兄ちゃん。」
そう、私のお兄ちゃん。
桜庭水輝。19歳。

成績優秀。スポーツ万能
容姿端麗。

これこそ完璧な人間だ。
性格は腹黒くて、超悪い
けど(笑)

それに比べると私は…。
桜庭美代。18歳。

成績は学年で最下位。

スポーツも、学年の中で
一番できない。

容姿…そんなによくない。

なんでこんなに違うの

かなぁ……(怒)

「水輝のバカ!」

「はぁ?なんだよ。バカ美代!」

かなり不機嫌そうな顔で
私を見た。

あ、何かすっごいムカつく!!

「出てって!!」

私はドアの方にグイグイ
と水輝を押す。

あと少し!!

私は力一杯水輝を押した。

「分かったから!はいはい。」

水輝は自分からドアを

開けた。やっとだ♪

なんだか水輝に勝った気分……。

私は思いっきりガッツポーズをしてると水輝が、
「あんま遊んでると、就職できねーぞ。そろそろ本気で考えろよ。」

水輝が真剣な顔で言った。

なんか珍しい……。

「…やりたいこと、できなくなるからな。」

そうボソっと呟くと、

水輝は自分の部屋に戻った。

……何よ…。


私だって やりたいこと
あるんだよ…。

でも 才能が無いから

無理なんだよ……。




「小説家になりたいだなんて」



それが私の夢。