あのとき、私と理貴は5歳だった 二人で公園の砂場で城を作っていた 私と理貴はその城を固めるため、近くの水道へと走った どてっ― 私は派手に転けて膝から血がタラリと流れ落ちる 「うっ、うわぁぁん…ヒック」 側に駆け寄った理貴が持っていたハンカチを私の膝にのせて背中を優しくなでなでしてくれた 嬉しかった 何か理貴が頼りになるお兄ちゃんみたいで 何も言わずに撫でてくれるのも安心した