ーピーンポーン
久しぶりに耳にした理貴の家のチャイム
「うーい
誰?」
理貴の声がインターホン越しに聞こえて涙が溢れそうになる
「え、笑海…です‼」
「笑海!?」
凄く驚いていた 多分毎日飛び込んでくる私が珍しく来なかったからだろう
ガチャ、とドアが開き
「おせーよ
何、ノロノロしてやんの
来たなら来たで仕事しろ」
これも素直じゃない理貴の一つの愛情表現
だって、顔、赤いもん
嬉しくなって、今度は嬉し涙が出た
「ふぇ、ック」
「は?!何で泣いてんの!
えっ…って俺どうすれば良いんだ?
んっ?えー
どうした?何かあったのか?
大丈夫か?」
そろそろと近寄ってきて背中を優しくなでなでしてくれる
あぁ、あのときみたいだ

