声を出すわけでもなく、ただただ思うままにされて、涙を流し続ける。

それが私の生き様。

嗚呼、今日も貴方以外の人に迫られて、薄笑いを浮かべて謝りながら逃げていく。

「誰と話してたの?」

聞き覚えのある声に、私は嬉しそうに振り返る。

「お兄ちゃん…。」

「今日も告白されたのかい?」

私はその問いに黙って頷く。

「怖かっただろう…。おいで。」