で、もうわかってると思うけど残った3人がサラとルリ、そしてわたし。

毎日毎日、3人で同じような高校生活を送ってる。
3人で教室の端でお弁当食べて駄弁って。ハイ、午後の授業。って感じ。

放課後はーーー、

「レン!サラ!今日はどうする?」

「どうする?ってわたし金欠だし。サラも今日は弟のお迎えでしょー?」

「うーん。今日はごめーん。また明日ー!」

って訳で特になし。本日の学校、おわり。


ルリと帰る帰り道。中学から何も変わらない。
河川敷を歩く小学生や犬と散歩しているおじさんを避けながら自転車を漕いでいく。

「ねえ、彼氏とかさ、できないワケ?」
「レンちゃんの方こそどうなワケ?」

………

「「 デキナイデスヨネ……」」

いつものコイバナ。まぁコイバナと呼べるかは疑問だけど。

「なんかー龍介からきいたけどさー、ハブ中女子、超男子ウケ悪いらしいね。」

龍介ってのはバスケ部の1年生エースでワカサギに入学した数少ないハブ中生の1人。てか、なにそれ。あのチリ毛野郎ォ。

「え、そうなの?なんでよ。ルリはともかくわたしは普通の子だよ。サラも。…ルリはともかく。」

ルリはともかく!わたしもなの?!なんでよ。

「なんでよ。はこっちのセリフだわ。…まぁ、ハブ中出身ってだけでなんかヤバそうな感じがするんじゃない?知らないけど」

ふん!なんて不貞腐れてるルリ。龍介にウザい言い方されたなーこれは…

「龍介に何て言われたの?」

笑い混じりで答えると、

「ハブ中出身の女子はハブみてーに食いついてくるから注意!って男子の間で噂だぞー、彼氏は諦めろーってさ。なんなのあのチリ毛野郎!」

ハブみてーに食いついてくる、か…。
いつになったら、ハブ中生だ…って後ろ指指されなくなるかな。