中学3年の秋と冬の間……
みんなが進路で悩む時期…
わたしは地元のお世辞にも頭のイイとは言えない工業高校に行くつもりだったから、真面目に勉強したことなんてなかった。
授業っていうのは近くの席の子とお喋り、または女子特有の【手紙交換】のお返事を書く時間。
みんなそうだと思ってた。少なくともわたしの周りはそうだったと言っても過言ではない。かなぁ。
そんなんだから、仲良しグループ6人中3人が県内でも「まぁまぁまぁ」な若沙木高校の中でも「まぁまぁ」な進学コースの方を受験するって聞いたときは残りの4人必死に勉強した。
ワカサギなら学力に差があっても高校別れなくて済む!!絶対みんなで合格する!!って。
そして必死の受験勉強の甲斐あって6人全員、ワカサギに合格!!なんて感動の話でしょ。
クラスは別れる決定だけどお昼は一緒に屋上で食べようとか、誰が一番先に彼氏できるとか、文化祭6人でダンスでエントリーしたいとか、バイトしてお金貯まったらどこ行く?とか、言い出したらキリがないくらい楽しい高校生活を想像して語り合った。
のに、これだよ。このザマ。
なんもかんも、ぜーんぜん違う。