LOVErefrain

『…柑奈?』






『…律くんの、いない世界なら無意味だと思っちゃった。…重いよね。』






『…そんなことない!!』






『伊織…?』






『ちょっと、今日学校サボろ!』






伊織はそう言って、いつも降りるはずの駅では降りずに電車に乗り続けた。






『…そんなことないよ。それくらい律くんのことが好きなんだよね。』






『…だけど、重いから、』






『それは、律くんが決めることでしょ?』





『…私ね、別に告白はしなくてもいいと思ったの。たった1日恋人も、辛すぎるから。』








ははっ、と笑いながら、必死に笑顔を作った。





『…柑奈、無理して笑わなくていいよ?』





『……律くんは、誰とも付き合うタイプじゃない…!だから、それなら一緒に死んじゃえたら、報われると思った。』








自分でもわかるくらいに、恐ろしく自分の顔は穏やかで。





『…柑奈。』






『…だけど、明日律くんがいなくなるなんて、わからないからさ!…別れはいつでも唐突だから。』





『…。』






『だから、私は死なないよ?』







伊織の頭を撫でながら笑った。