『そろそろ暗くなるけど…、いいの?』





『あー、じゃあそろそろ帰ろっかな。』







私は立ち上がって、バッグを肩にかける。






『…律くん、今日ありがとう。話せて楽しかった!』






『全然。一人で帰れる?』







『あー、子供扱いしてる。駅まで行けば帰れるよ!』





いつもの通学道だし、
そう言おうとした時、





『じゃあ、駅まで送るよ。』






『…え?』






『ん?なんか、柑奈ちゃん危なっかしいし。』






そう言って笑って先を歩いていく律くん。






『…え、だ、大丈夫だよ?』






『いいの。俺が送りたいの。』







ほら、と言って私を隣に来させて、
また笑顔で話し出す律くん。


そんな人だから、好きになったんだよ。
心の中でそうつぶやいた。