『お疲れ様、柑奈ちゃん。』





『お疲れ、律くん。』







『今日大丈夫だった?』





『全然!なに?心配してくれてたの?』







『当たり前じゃん!気をつけなね!』







そういうところはやけに素直で、
意地悪してきた後はすぐ素直な律くんになるから、ずるいよ。


だけど、私には恋の感情がわからなくなってて。






『柑奈お待たせ。瞬も一緒に帰るって。』






『あ、そうなんだ。瞬ちゃん部活終わったの?』






『今着替えてるから校門で待ってろって。』






『そっか。』







瞬ちゃんは、伊織の好きな人で、私たちの幼なじみ。




昔からサッカーが好きで、サッカーに打ち込んでる。

私たちはバスケ部で、終わるのが少し早いんだよね。






『…伊織こそ、瞬ちゃんに気持ち伝えないの?』






『……瞬はさ、幼馴染みだから関係が壊れるのが1番怖いんだよね。』







伊織は、そう言って空を見た。