『柑奈、大丈夫?』






『うん。ごめん、ちょっとよろけただけだから。』





『大丈夫?柑奈ちゃんドジだから気をつけないと。』





『律くんうるさい!』






私は宮田柑奈。
高校三年生。



そして、この人は中村律。
高校で知り合った友達。







『柑奈、律のこと好きじゃないの?』






女子更衣室で着替えてる最中、
友達の伊織が聞いてきた。






『…前は、好きだったっていうか、今はその感情がなくなったっていうか…』





『…?ふーん。』






伊織は変に干渉しないタイプ。
だから、付き合いやすくて、伊織とは、小学校からの幼馴染み。





『…でもさ、律モテるからすぐ彼女とかできるんじゃない?なんとも思わないの?』




『…分かんない。』





律くんが女の子といてどう思うか、なんてそんなの想像したってわからない。

想像もできない。