貴方と出会ったのは、外にいると体が溶けてしまうんじゃないかって思うほど暑い日だった。

「おはようございまーす」

あたしはバイトでメイドカフェで働いている。
夏休みに入りお客さんも売り上げも上々だった。

そこに貴方はいた。

「ジュースなどのおかわりいかがですか??」

「あぁ…じゃぁリンゴジュースたのむわ。」

「じゃぁ俺はオレンジジュースね」

貴方は異色の銀髪のウィッグを被ってそれでも違和感がないような雰囲気にあたしにはそれがすごくカッコよく見えたんだ…

「わかりました。少々お待ちください」


「失礼します」

あたしはその席に座って接客することになった。喋っていくうちに見えた貴方の笑顔にすごく惹かれたんだよ。

その後、22時になりあたしは帰ることとなった。

「俺たちも帰るわ」

帰る時間になってお会計してたのは偶然かな?それともあたしに合わせてくれたの?それは今もわからないままだね。

「送ってやるよ。ここ危ないしな。」

「いや…でも、お客様に送ってもらうのは…」

お客様にプライベートで会ったりするのは禁止だったけど、貴方とはもう一度会いたいと思った。

「…ありがとうございます」

そして、初めて車に乗ったね。最初は香水の匂いにびっくりしたけど、貴方の車に乗るのすごく好きだったんだよ。