そのお腹もとでは子猫がすやすやと眠っていた。



鼻がぴくぴく動き、短い手で空気を押して伸びをする。



女はその愛らしい姿に笑みをこぼした。




すやすや。


寝息が聞こえた。



白い猫は怪訝そうに顔をしかめるが、子猫に手を触れない女を見て安心したのか少し顔を緩める。




女はそっとしておかなければならないのを思い出して、静かに白い猫のもとを離れた。





黒猫を捨てに行くのは、乳離れをしてからにしよう。



女はそう考え、再びリビングへと消えた。





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