「ねぇ、名前なんていうの?」 「名前?俺はここいらじゃ、カラスと呼ばれてる。」 「からす?」 「あぁ。」 白は黒猫と目を合わせると、首を傾げやがて聞いた。 「からすってなに?」 「…お前って何も知らねーんだな。」 カラスは半分呆れながら、白に烏についての説明を始めた。 「烏は鳥だ。」 「とり?」 「あぁ。鋭い目つきに真っ黒な羽。」 白は、"黒"と聞いて頷いた。 「黒って一緒だね。だから名前なの?」