君を好きになっちゃったんだ。

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12月の終わり。




あれ以来、晴とは学校ですれ違うこともなくて、まったく姿を見ていない。




保健委員もサボったからね。




…元気にしてるのかな?




「桜、今日遊びいかない?もうすぐクリスマスだしさ」




「うん」




一方で、あたしは“人形”と言われるようになっていた。




言葉は必要最低限しか話さない。




笑うことなんて滅多にない。




昔に比べたらましだとは思うけど。




大切な存在、晴がなくなったのはあたしにとって大きなことだった。