君を好きになっちゃったんだ。

「楽しかった。水族館も、なにもかも全部。…ねぇ知ってる?あたしのファーストキスってね、寝ぼけてた好きな人に奪われたの。その人の好きな人と間違えられて」




きっと晴は気づいてるだろう。




この好きな人が晴だってことに。




「あたし、あのお祭りの日に決めたの。好きな人の幸せのためならバイバイするって…」




鼻がツンとして、涙が出てきそうになる。




泣くな、泣くな…




「もう、分かってるでしょ?この人が晴だってことくらい」




「…それは……」




「じゃあ、あたしの言いたいことも分かるでしょ?」




「受け入れたくなんか、ないけど…」