君を好きになっちゃったんだ。

下駄箱で靴を履き替えて外へ出ると辺りは暗くなり始めていた。




もう五月中旬でブレザーを着ていると少し暑く感じる。




「桜ちゃーん!」




校門まで歩いたところで後ろから呼ばれた。




誰かなんて、見なくても分かる。




「ちょ、呼んでるんだから歩くの早くしないでよ」




なんて言いながら勝手にあたしの横にくるこの人は、チャラ男先輩だ。




「………」




無言のままもっと早歩きすると向こうもそれに合わせてくる。




早くして追いつかれて、早くして追いつかれて…




それをずっと続けていると流石に疲れて諦めてペースを落とした。