君を好きになっちゃったんだ。

晴はどこかを見つめて動かない。




「晴?どうしたの?」




「…結衣」




それだけ呟いた晴に、どす黒い感情で支配される。




なんであたしと一緒にいるのに結衣先輩の名前を呼ぶの…?




一緒にいるときくらい、あたしを見てよ。




ギュッと唇を噛みしめて下を向く。




でも晴が動いた気配がして顔を上げると、晴はあたしの前から消えていた。




「え…?」




晴が行ったほうを見れば結衣先輩がいて。




はぁ…とため息をついたけど、よく見ると結衣先輩の膝、血が出てる。




膝頭からドクドクと流れている血に土のついた体育着。




転んだの…?