不思議なこの世界(仮)





「あれっ……ここら辺なはず……」




急いで部屋を飛び出したけど、すでに姫様はどこかに行ってしまっていた。姫様に会えないのなら、ここにいても仕方ない。私は部屋に戻ろうとした。

……やば、道覚えてない……

無我夢中だったものだから、道なんて覚えているはずが無かった。

と、とりあえず、進んでみよう……!

立ち止まっていても仕方がない。止めていた足を再び動かし始めた。




「わっ……綺麗……」




私はあるところに辿り着いた。色とりどりの花が綺麗に咲き誇っている。真ん中には真っ白のテーブルにイス。とても、大切に手入れされている庭園だった。あまりにも綺麗すぎて、足を踏み入れてみたくなった。

誰もいないよね……?

辺りをキョロキョロ見渡すが、人の気配は無し。「お邪魔しまーす」と小さく呟き、私は庭園に足を踏み入れた。
また違う別の空間に来たような感じがした。

これは……

庭園を歩き回っていたら、ある花を見つけた。




「いちごの花?」




まだ実をつけてない、可愛らしいいちごの花。庭園の隅に遠慮がちに咲いていた。