会社妻でもいいから・・・

「何か不都合があるようなら担当変更も考えるが、何かあったかな?」
「いえ。何もありません。でも、指輪もされているので普通にどんな奥様か訊いてしまったものですから」
「うん。まだ忘れられないみたいだね。私も君に余計な話をして過度な重荷を背負わせてしまってはいけないと思って事情を先に伝えなかったのだが、かえってつらい想いをさせてしまったかな?」
「そんなことはありません」
そう。その話を知っていても知らなくても、私は彼に惹かれていただろう。
だって、第一印象はもともと良くなかったのだから。
「癒し系うんぬんの話は忘れて、普通に。普通に接してくれれば良いから」
「わかりました」