私は、意を決していままで避けて来た話題を持ち出した。少し自虐的な気持ちになっていた。 「斉藤さんの奥様って、どんな方なんですか?」 その瞬間、弾んでいなかった社内の時間がさらに止まったような気がした。 長く 長く考えたあと、彼は 「うん。そうだな・・・」 言葉を区切りながらゆっくりと 「僕を元気にしてくれる・・・」 へえ。なんか美人とか優しいとかよりいい響き。 「・・・そんなひとだった」