会社妻でもいいから・・・

「仕事終りにわざわざ呼び出しておいて、のろけ?私の会社だって小さいけど忙しいんだからね」
そう怒る室井に謝る。
ごめん。でも、そうじゃないんだよ。
あの人の指にね。
左手の薬指にね、指輪があるんだよ。
「え?それって」
普通はね、結婚するくらいの年齢だと主任とか係長になってるから専属の営業事務はつかないんだけど、システム自体が明文化されてない分、既婚者にも営業事務がつくことはまれにあるみたい。
「でも、それじゃあホントに会社妻になっちゃうじゃない」
そう言う室井を眺めながら、心のなかでつぶやいた。

会社妻でもいいから、彼の役に立ちたい。
そして、そばにいたい・・・