その行動が無駄だった。
かえこは思いっきり眉間にシワをよせ
手を握ってしまっている。
これはヤバイ。
「あ、ごめ。ただちょっと
緊張してるかのように見えなかったから、その…まじごめ!」
二回も謝ったんだから大丈夫だろう。
でもやっぱり、それも無駄。
かえこはもう叫んでいた。
わたしに向かって。
「私だって!緊張してる!
見てもわかんないようにしてるだけ!
なんで、まるもはいっつもそうなの!?
ここに呼び出すってことは、ドキドキを少なくするためでしょ!?…」
喋り終わると、かえこは「ハァ」と
ため息をついて頭を抱えてしまった。
お客さんはこの時間だから2.3人しかいなかった。
痛い目は食らわさなくて済んだ。

