門を通ろうとしたとき
ふいに後ろから呼び止められる。
後ろにいたのは、かえこでも
雄平先輩でもなく、りと先輩。
「おはよう」
昨日、告白をした自分が恥ずかしいのか
目を合わせないりと先輩。
意外と照れ屋なんだ。
「おはようございます。
あ、明日楽しみですね!」
「俺はドキドキだよ」
ああ、そっか。
告白の返事聞くんだもんね。
「今、ああそっかみたいな顔しただろ!!こっちは本当にドキドキなんだからな!」
ードキンッ
無邪気に笑うりと先輩に
ときめいてしまう自分が
ここにいる。
無理やり笑顔にし、二人で歩き
階段で別れた。
かえこには内緒にしなきゃ。