気持ちは雄平先輩に決まってるのに
言葉は強がってしまう。




素直になりたいのに…



言葉は嘘をつく。



雄平先輩の言葉も嘘だったらいいのに。



「それじゃあ、お祭り楽しみにしてるよ。」



「はい、わたしも。」



もっと、話していたいのに
雄平先輩はわたしを二秒見つめてから
後ろを振り返り歩き出す。



「あの!」



わたしは雄平先輩を呼び止める。



なんで、ここだけは素直なんだろう。



「浴衣!着てきてください!」



ふいに口からでたのはこの言葉。



やっぱり素直じゃない。



わたしが本当にいいたいのは
‘‘好き”
なんだけどなぁ。