「あ!」
そういや、浴衣!
バッとウサギのぬいぐるみを投げ、
ベッドから起き上がる。
「おかぁーさぁぁん!!!
浴衣ぁぁぁぁーっ!!」
一階にいるお母さんを呼びながら
階段をうるさく下りる。
ーガチャッ
「浴衣!」
もう一度、大きな声で浴衣と叫ぶ。
「あぁ、浴衣ぁ?
たしか、あそこの棚の奥にしまってあるよ〜。え、なに着んの?あんたが?」
冷たくお母さんが言う。
彼氏とまではいかないけど…
「男子と行くんだぁ!」
ちょっと身を張ってみる私。
「まぁ!」と驚くお母さんに少し笑って、棚から浴衣を探した。
奥にしまいすぎだよ。
手を突っ込みすぎたのか、腕を
なにかで引っ掻いてしまった。
「いたぁ。」

