「なんも言わないならいいわ。 じゃあね、まるもちゃん。と、お友達さん。」 その言葉でさえ、嫌味に聞こえる。 隣のかえこは顔を真っ赤にして 口元を手でおさえていた。 「え、なになに。かえこよ。 あの先輩に惚れたの?」 口をパクパクさせ、うんうんとうなづいていた。 あの男、恐るべし。