異性にまるもちゃん呼ばわれされるなんて生まれて初めてなわたしにとっては
かなりの衝撃だった。
「あのさ、まるもちゃんが俺のこと
嫌なふうに思ってんならもう関わんねぇからさ。だから、俺たちのことは忘れてな。」
俺たちといったのは、あの平凡な四人も含めたのだろう。
嫌だなんて思ってはなかったけど
でも、あんなに逃げ回ったりしたんだから嫌なんだって思われても仕方が無い。
それに、なんでいきなり顔を近づけたり、髪なんか触ったり、ちゃん付けするし、恋の話なんかしたんだよ。クソウ。
わたしが勝手に振られたみたいでなんか、イラつく。人生の先輩だとしても。
「そんなこと言うんだったら
髪なんか触ったりしないでくださいよ。
忘れられるわけないじゃないですか。ヘヘヘッ。」
無理な作り笑いを見せ、チャイムがなったのと同時にわたしは先輩を置いて空き教室を出た。