ようやく二人っきりの時間。 りと先輩とわたしだけの空間。 好き。だなぁ。 私たちは、射的やらわたあめやらいろんな屋台に寄っては笑った。 彼女っぽく見えるかな? と思っていると、低い渋い声の おじさんがこう言ってきた。 「そこのカップル! 金魚すくいしていかねぇか。」 おじさんを見ると、もう手招きをしていて掬いも二本見せていた。