「私は…」

「うん。」

「……好き………ずっとずっと好きだった。忘れることなんてできなかった。今もこれからも、竜のことが好き……」

「よかった……」


彼の笑った顔。

あの頃と同じだ。



ゆっくりと彼が近づいてきて、逞しい腕が私の体をきつく抱き締めた。


彼だ。

彼が今、私のそばにいるんだ。



「俺も、好きだよ。」



ただ、ただ、嬉しかったんだ。