「別れよう。」


信じられなかった。

信じたくなかった。


「…嫌だよ……」



決まり事があると知ってても、ずっと一緒にいれると思ったから。


あぁ、残酷な結末はやってきてしまうのだ。



彼をまっすぐに見つめる瞳から、滴が落ちた。


じゃあ、せめてこれだけは聞いていい?


「嫌いじゃ、ないよね?」

「うん…嫌いじゃないよ。」


良かった…


それなら、少しは前向きに生きていける気がする。


「今までありがとう。」

「おう。じゃあな。」