麗は結局悠と別れた。ただ彼が「別れたくない」と言うので、悠はセフレの位置に落ち着いた。

麗は別れた彼氏はセフレとしてキープしていた。好きではないが、彼氏がいない時の性欲処理ぐらいには役に立つからだ。

また、それだけで物足りない時はちょっとしたことがきっかけで知り合いになった既婚者と不倫を楽しんだりしていた。

悠と付き合っていた期間は麗にとって割と長く最近はそういうことをしていなかったため、久々に一人のじがんを楽しもうと考えていた。

麗は結婚する気がないわけではない。自分がこの人と思える人に出会ったら一人に縛るつもりだ。ただ、それまでは一人でしかできないことを楽しもうとしている。

優も麗が28歳になり、そろそろ結婚適齢期を過ぎるから、自分が浮気しても別れないと鷹をくくっていたのだろう。

悠がうかつだったのは麗が普通の女とは考え方が違うということに気づけなかったことだ。

麗は悠のことは好きではなかったし、そろそろ付き合うのも時間の無駄だと思い始め、別れを切り出そうと考えていた。そこに降って湧いたような悠の浮気が発覚し、それは麗にとって都合のいいものにしかならなかった。