セラフィナ・ワエ・ティアロス
それが私の名前。
ワエは、和絵。
ちゃんと漢字もあるのよ。
それでもまあ、名前からして外人に思われやすい。
顔と似合わない制服を着て、鞄に財布、ケータイ、家の鍵を突っ込み家を出た。
「いってきまーす」
なんて言っても、1人暮らしだといってらっしゃいすら聞こえないのね。
少し寂しく思いながら、私は憂鬱な学校へ向かって歩き始めた。
学校に近づくにつれ、聞こえる声。
「ちょっと、あれ、セラフィナなんとかって子でしょ」
「ほんとだー。なんでこっちから来てんだろー」
「そんなの、どうせまた、男の家から来てるんでしょ」
「えっ!あれほんとなんだ!うーわーさいてー」
きゃはははは!なんて笑ってるし。
あー、めんどくさいなあー。
