灰色の瞳



そのあと私は髪も乾かさず寝ちゃって。


起きたのは朝7時半。




うーん、間に合うっちゃ間に合うね。

のろのろと支度を始める。

洗面所にたって顔を洗うと、今日も絶好に顔色の悪い私。


赤みがかったこげ茶色の髪は生まれつきウェーブがかっていて朝からまとまりようのない様子。


全体的に青白い肌、薄いグレーの瞳、日本人らしからぬ彫りの深い顔立ち。

そう、父さんはロシア人だから。


父さんの血がよほど濃かったのか、私の容姿は父さんのものを多く受け継いだ。



別に嫌いじゃないし、それでいいと思ってる。

ただ、この容姿のおかげで苦労したことがないというのは嘘になる。



現に、私に近づく人は大体、私の容姿に興味を持って近づく人ばかりだから。