「こほんっ」
気を引き締めるようにラクが咳払いをした。
「話がそれたね。赤い村の事……聞きたい?」
「!聞きたい!」
ラクに問われると大きくうなずくサツキ。
わざわざ消すほどの記憶。気にならない訳がない。
「……村には心優しいおじいちゃんがいたんだ。サツキはおじいちゃんが大好きでいっつも一緒にいた」
「……」
寂しそうに瓦礫を撫でながら言うラクを見て、サツキも静かにラクの言葉を待った。
「ある日、村に訪問者が現れた。ソイツは貴族のふりをした盗賊だったんだ。おじいちゃんはきずかずに盗賊たちをもてなした」
苦痛に顔を歪めるラク。
「……盗賊たちは、おじいちゃんが背を向けているうちにおじいちゃんの真後ろの机の上にあるコップをひっくり返して自分にかけたんだっ」
最後の語尾を強く言い、手にすっぽりとはまるほどの瓦礫を握り潰した。
人間ばなれした握力を持つので硬い瓦礫はいとも簡単に砕け散る。
「それで、わざとキレた盗賊がおじいちゃんの頭に……うっうぅ、コップを……たたき、つけたんだ!」
途中からこらえきれない涙がラクの瞳からぼたぼたと落ちていく。
「たくさん、たくさんたたきつけておじいちゃんの頭から血が出てた……。それでも、おじいちゃんは盗賊にきずかれないように隠れている僕たちにほほえんだ」
その時のおじいちゃんの表情を思い出しているのか、少し笑んだ。
「大丈夫だよ。追い出してあげるからねって、言ってるみたいだったんだ。とても嬉しくて、足元にあるものにきずかず僕はそれを蹴ってしまった。音を立てて壁にぶつかるものに絶句したよ」
気を引き締めるようにラクが咳払いをした。
「話がそれたね。赤い村の事……聞きたい?」
「!聞きたい!」
ラクに問われると大きくうなずくサツキ。
わざわざ消すほどの記憶。気にならない訳がない。
「……村には心優しいおじいちゃんがいたんだ。サツキはおじいちゃんが大好きでいっつも一緒にいた」
「……」
寂しそうに瓦礫を撫でながら言うラクを見て、サツキも静かにラクの言葉を待った。
「ある日、村に訪問者が現れた。ソイツは貴族のふりをした盗賊だったんだ。おじいちゃんはきずかずに盗賊たちをもてなした」
苦痛に顔を歪めるラク。
「……盗賊たちは、おじいちゃんが背を向けているうちにおじいちゃんの真後ろの机の上にあるコップをひっくり返して自分にかけたんだっ」
最後の語尾を強く言い、手にすっぽりとはまるほどの瓦礫を握り潰した。
人間ばなれした握力を持つので硬い瓦礫はいとも簡単に砕け散る。
「それで、わざとキレた盗賊がおじいちゃんの頭に……うっうぅ、コップを……たたき、つけたんだ!」
途中からこらえきれない涙がラクの瞳からぼたぼたと落ちていく。
「たくさん、たくさんたたきつけておじいちゃんの頭から血が出てた……。それでも、おじいちゃんは盗賊にきずかれないように隠れている僕たちにほほえんだ」
その時のおじいちゃんの表情を思い出しているのか、少し笑んだ。
「大丈夫だよ。追い出してあげるからねって、言ってるみたいだったんだ。とても嬉しくて、足元にあるものにきずかず僕はそれを蹴ってしまった。音を立てて壁にぶつかるものに絶句したよ」
