「ほら､見て！」

悠希に近づく時、タイルが欠けているところにつまずく隆。

隆の手の中の埃が悠希の顔にぶっかかる。

悠希の目に口に鼻に埃が入り、目が充血する。

「……痛い……」

意識を失う悠希｡

「ギャーーーーｯ！」

隆以外の悲鳴がこだまする。

隆はというと、へっ？と間抜けな声を出した。

「悠希ぃ！せんせぇ！どうしよぉ」

雪は戸惑いながら鬼島先生を呼んだ。

鬼島先生は気絶した悠希を抱えた。

「大丈夫ですか？」

優しく話しかけると悠希が目を覚ます。

目を見開く悠希｡

「に、ににににに、人間！」

抱えられたまま暴れる悠希を鬼島先生は落とすまいとよりいっそう力を入れて抱えた。

「あ、あああああ！触るなあああああ！」

普段出さないような声をだす悠希に理央以外が驚く｡