「う、うん。」
ちょっぴりパーマのかかった金髪に、ハーフのような顔立ち。
幼馴染の私でも、すぐ近くに寄るとドキッとしてしまう。
彼は幼馴染の高槻創大⁻たかつきそうた⁻
家が隣同士で、いつも私の世話係だった。
私のお母さんを青子さん、なんて名前で呼ぶような人。
お父さんなんて太一って呼び捨てなくらい。
「じゃ、店終わったら送るよ。」
「い、いいよ!すぐ近くだもん、1人で帰れる!!」
ちょっぴり大袈裟なくらい両手を振り、断る。
「そうはいかねぇんだよ、青子さんから頼まれてるし。」
そのセリフに、ちくり、と胸が痛む。
「子どもじゃないんだから大丈夫だよ!」
半分嘘。そうやって頬を膨らましてみる。
お母さんから頼まれた、ってとこが嫌なんだもん。
そうじゃなければいいのに、って思いたいのに…。
「子どもなの!俺からすれば、結以は守んなきゃいけないの!」
そう言って私の頭をくしゃ、と撫でる。
やだ、やめてよ創ちゃん…。
期待しちゃうじゃんか…。
私、創ちゃんが好きなんだよ…?
