キミの首輪に、赤い糸を。

真白が弾き終わり、その余韻に、私も如月さんも浸っていた。


「...もう、二人ともずーっと黙り込んじゃって...ちょっと緊張しちゃった」


その静かさを笑って打ち破ったのは、真白だった。


「...ほんと、すごいね。真白の弾く曲は、なんか...言葉に出来ないくらい」


言葉にしようとしても、なんだかどれもぴったり当てはまらない。
嘘っぽい、お世辞みたいな言葉しか思い浮かばない自分のボキャブラリーに落ち込んでしまうほど、真白への尊敬は大きかった。


「そう?和咲が喜んでくれたなら、僕も嬉しいよ」

「さすが真白だな」


如月さんも、真白を慕っているみたい。


「えへへ、なんかそんなに褒められるとくすぐったいよ」


真白は恥ずかしそうにはにかむ。
弾いている時はすごすぎて少し遠く感じるけど、弾き終わればさっきまでの可愛い真白に戻る。

どっちの真白も、すごくいいと思う。


「僕もよく真白に弾いてもらっていたんですよ。真白のギターの音色は、嫌なことがあってもそれを浄化してくれるように感じるんです」

「ちょっときさらぎー、真面目な顔でそんな恥ずかしいこと言わないでよ」

「いいだろ?その点に関しては真白を尊敬しているし」


二人とも、やっぱりお互いを好いていて、大切なんだな、と思う。
そう思うと、心が少しあたたかくなるのを感じた。