キミの首輪に、赤い糸を。

次の日。

リビングに向かうと、一つの布団が綺麗に畳まれていて、ソファには陵さんが座っていた。


「おはようございます。お早いですね、陵さん」


私の呼び掛けに陵さんは振り返り、私を見ると「おはようございます」と返してくれた。


「真白はまだ、寝てるんですね」

「真白は寝ぼすけですからね」


そう言って笑う。
陵さんとこうやって穏やかに話してるなんて、ちょっと新鮮な気がする。


「あの...」

「なんですか?」

「今日、何か予定ありますか?」


私の質問に、陵さんは不思議そうな表情をする。


「特にはありませんが...何かあるんですか?」


私は一呼吸置いて、陵さんの方を見た。


「ケイさんに、会いに行きませんか?」


陵さんは、ケイさんと自然に距離が出来てしまった。
それから会えていないんじゃないか、と思った。


「...敵いませんね、和咲さんには」


そう言って微笑んだ陵さんは、決心したように目に光を宿しているように見えた。