キミの首輪に、赤い糸を。

ケイが植物状態になってしまった悲しみから、立ち直れずに5年が経った。

借金取りが、俺の居場所を嗅ぎ付けてきた。


「ご両親がお亡くなりになりました。あなたは借金の連帯保証人になっています」


ドラマで聞いたことがあるようなそのセリフに、俺は笑ってしまった。

そうか。
俺は、幸せを望んでしまっていたんだ。

自分が不幸になるべき人間だということを忘れていた。

ケイという真っ白で綺麗な存在と共に過ごしていたことで、俺は俺の穢れた部分を浄化したと思っていた。

真白を見捨てて逃げて、結局幸せに暮らして。
不幸にならないはずがない。

そういえば、真白は...?

真白は、どうなったんだ?


「...真白のところへ連れていってくれませんか。借金は必ず返済しますので」


真白に会って、謝ろう。
お前はこれから幸せになれって言おう。

借金は俺が全て返す。
こんなことじゃ罪滅ぼしにならないことくらい分かってる。

ただ、少し、兄貴ぶってみたかった。