デコくんとボコちゃん


「琴李ちゃーん!次運んで!」


「あ、今行く!…ごめんね、行かなきゃ!」


お呼び出しをくらい、戻ろうと振り向く。


…と。


「オバケ屋敷来いよ?」


腕をガシっと掴まれて、引き寄せられる。


「…も、もちろんだよ!」


綺麗な顔が、目の前にある。


腕から熱が伝わって、やがて全身へと広がってく。


「よし!じゃあな、ウサギさん」


ビックリした…。


顔、近いよ…。


「あれ、琴李ちゃんチーク濃すぎじゃない?」


そんな指摘を受けるウサギさんでした。


チラッと春樹くんの方を見ると、何かを決意したような、そんな顔をしていた。