「はあっ…はぁ……っ…うぅ……」 どれくらい走っただろうか。 花火はもう、始まっている。 なんだか疲れてしまって 涙が次から次へと流れる。 「……やだ……っひく…やだよ……」 ひたすら、涙。 花火なんか見上げられない。 胸が痛いよ。 もともと、私のものじゃない。 彼女でもない。 でも… 「……好きだよ…っ」