デコくんとボコちゃん


「……おうふ…」


「……くっ…」


突然、男2人が立ち止まった。


2人とも目頭を抑えてしゃがんでいる。


「俊さん…俺今、俊さんの考えてること分かるぜ」


「ええ、俺も分かります」


「俺たちまだまだ健全な男の子だな」


「そうですね」


なにやら話し込んでいる模様。


千和と顔を見合わせ首を傾げる。


「あの…どうしたの?…わっ!?」


すると高瀬くんは立ち上がり、私の肩を掴んだ。


隣を見ると、俊さんが千和の前に立っていた。


「月島、それ似合ってる」


「千和さん、似合ってます」


……………


………………………。


「……ぁりがと」


“それ”って、水着のことだよね?


恥ずかしいっ…!


千和も、珍しく顔を赤らめて、胸の前で腕を交差させている。


「…えっち」


言われて、俊さんは驚いた顔をしたが、すぐにいつもの顔に戻り


「それが男という生き物です」


開き直った。