デコくんとボコちゃん


「…あっ、握手してください!」


突然、千和がずいっとその人に近づいた。


あ、握手…?


なんでそんな…


「うん、いいよー」


握手をする2人を横で見守る私。


全然状況が読めないんだけど…。


「琴李ってば、知らないの!?」


「知らないって…なにが?」


「ハルだよ?あのモデルの!」


「…ハル??」


なんとなく、聞いたことあるような…?


「あ!あのなんとかティーンの!」


なんとかティーンっていう雑誌に載ってた気がするよ!


っていうことは…この人は…


「ええっ!?芸能人!?」


私は千和、高瀬くん、それからハルに視線を移した。


「まあ、そういうことだよねー」


ニコッと笑った彼は、イケメンというかすごく可愛くて。


こういう中性的なところが、最近は人気なんだよね。


「…っは!私も握手!」


バッと手を出すと、ハルは私の手をふわっと包み込んだ。


そして…


「君は小さいねー」


爆弾発言。