デコくんとボコちゃん


………と。


「…何?あれ」


一緒に動く、金色のもの。


「…人、だよね?」


千和と私は、きょとんとしながらそれを見つめる。


高瀬くんの隣には、何かがいた。


近づいてくるにつれ、ハッキリ分かるその派手さ。


金色のふわふわした髪の毛に、ダボッとしたTシャツとズボン。


モデルさんが着ているような、そんな服装の…


「まって…ハル!?」


隣で千和が叫んだ。


…知り合い?


「おはよ、月島」


「…あ!おはよう、高瀬くん!」


いつの間にか目の前にいた高瀬くん。


「やあやあ、おはよー、お二人さん」


…と、もうひとり。


タレ目とふにゃっと曲がった口元が、なんだか和やかな雰囲気を醸し出している。


高瀬くんよりも少しだけ低い身長の、そしてすごく細くて華奢な体つきをしている。


やあ、と出した手には、ゴツゴツした指輪たち。