「おはよ〜」


「おはよ、琴李。
あれ?髪の毛半乾きじゃん」


翌日、晴れた空を睨み、傘を持って登校。


「そうなの、昨日寝ちゃってさ…朝風呂!」


起きた時は焦ったよ…。


だって朝になってるんだもん!


乾かす時間なくて、髪の毛そのまま。


お母さんに


『伊吹くんならカレー食べて帰ったわよ〜』


なんて言われた時は、どうしようかと思った。


だって寝顔見られたってことでしょ?


ヨダレ大丈夫だったかな…。


「琴李…ケガしてんじゃん」


千和が見つめるのは私の手。


そこには絆創膏が貼られていた。


「あ、これ?コケちゃって。
でも全然大したことないよ!」


その手でピースをして、笑ってみせる。


「そっか。あ、もうすぐ先生来るよ」


私たちは隣同士の席に座り、ガールズトークに花を咲かせた。